天狗山は、古くから伝わる信仰の山です。登山口から山頂までの1時間半ほどの間、登山道には、大黒神や雷権現など15の神仏が祀られています。
開山は、遡ることおよそ800年前。1189年(鎌倉時代)、荒尾沢に不動尊(現・三日月不動尊)を祀ったことに、その始まりがあるといいます。その後、地域の人々の信仰を集めて続け、19世紀後半には、出羽三山での厳しい修行を終えた慶明海(けいめいかい・1845-1917)が、この山を本格的な信仰の場として開いていくことになりました。毎年7月23日には、護摩堂(宝蔵院の場合もあります)で例大祭が開かれ、参加者は登山の安全祈願や家内安全を祈ります。
このような歴史に彩られた天狗山は、豊かな自然にも恵まれています。落ち葉でふかふかとして気持ちの良い登山道が続き、サンショウウオが棲めるほど美しい清水(清浄水)や美しいブナ林など、数々の自然景観をも楽しめます。また森の中で耳を澄ますと、鳥の声などが方々から聞こえてきて、森の中に棲むたくさんの生き物の気配を感じることができます。そして山頂へ到着すると、視界が一気に開けます。ここからは飯豊・朝日・吾妻・蔵王の4連峰が一望できるほか、眼下に田んぼと屋敷林に囲まれた家々が作り出す田園散居集落の美しい風景が広がります。
天狗山の登山道は、小白川区民会や天狗山奉賛会をはじめ、地元の方々が整備を進めてくれており、歩きやすくなっています。ぜひ地域の素敵な山、天狗山へ出掛けてみてはいかがでしょうか。
〇登山口までのアクセス
小白川十文字「一の鳥居」から駐車場(「二の鳥居」)まで約4km(199KB)
〇登山口に近いお食事・温泉施設
・道の駅いいで めざみの里 観光物産館 TEL 0238-86-3939
・いいで添川温泉しらさぎ荘 TEL 0238-74-2161
〇登山口から山頂までの案内
・ガイドマップ(小白川区民会)(1484KB)
・コース案内動画(YouTube)
・コース案内(外部ページ/やまがた山へ)
・自然観察マップ(夏)(4133KB)
護摩堂近くにある可愛らしい「子育て地蔵」
気持ちの良いブナ林
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